農家様向け情報

汚泥肥料中に含まれる重金属類について

こんにちは。有限会社コエルです。

最近になってメディア等でも下水汚泥肥料が取り上げられるようになって久しいですが、農家様から嫌煙される要因として「何が入っているかわからない・・・」「重金属がたくさん含まれているのでは?」といった心配をよく耳にします。

本日はコエルが肥料の安心安全を担保するためにどういった取り組みを行っているか?実際にコエルの肥料にはどれくらい重金属が含まれているか?について紹介していきたいと思います。

新規受入時の3ステップ

まず新規に下水汚泥を工場で受け入れる前段階で行っていることが3つあります。

①下水汚泥中に含まれる25品目の物質の検査

①の25品目の物質検査ですが、下水汚泥の排出自治体から重金属類を始めとする25品目の物質の分析表をもらい、堆肥化するにあたって適しているかをチェックします。国が定めた基準値がありますので、それに照らし合わせて、異常値が出た場合や分析表をもらえない場合は受入を行わないようにしています。

 

②下水処理場でどのように処理されているか処理フローの確認

②は下水処理場で汚泥がどのように処理されて脱水汚泥が発生しているかを確認しています。受け入れる側でも処理の流れを具体的に理解し、図示して記録しています。

 

③下水処理場で使用される薬品の内容確認

③は下水処理場で汚泥を固めるために使用されている「凝集剤」と呼ばれる薬品の種類について内容を確認しています。

 

 

①~③については自社で確認しているだけでなく、FAMIC(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター)へ内容を照会し、適しているかどうかのアドバイスもいただいています。

このような作業を終え、初めて工場に受け入れることが出来ますが、工場内で発酵させている中でも様々な数値管理を行っています(発酵・熟成の工程については別の機会でご紹介したいと思います)。

 

年6回の専門機関でのチェックをしています

発酵・熟成を終えて出来上がった製品は年間6回程度、重金属や含水率、C/N比等々、専門機関に分析依頼し、異常がないか確認しています。直近1年間の平均値は以下のようになっています。

規制されている重金属 コエル みゆき2 規制の基準値(上限値)
ヒ素 9.7 50
カドミウム 0.5未満
水銀 0.25
ニッケル 28.2 300
クロム 34 500
6.7 100

単位:mg/kg

なお、規制の基準値は、長期的に施肥しても土壌環境を悪化させないこと、作物の生育を阻害する恐れがないこと、諸外国と比較して同水準であることなど・・・から考えられており、概ね同じ畑で100年連用することを前提として定められています。

当社のみゆき2は表のとおり大幅に基準値を下回っていますし、長年利用いただいている農家様の畑で障害などが出たこともありませんので、自信をもってお勧めしています。

当社では今後とも幅広く情報をオープンにし、「重金属が入っていて危ない」「どのようなものが入っているかわからない」といった農家様の疑問を解消していきたいと思います。

 

 

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